大使室より
平成30年12月14日
益々活発化する文化交流



ジャパン・フェスティバル テレビ番組“日本の味” アイスランド交響楽団の日本公演
二国間の文化交流の活発化は、日本大使館として最も注力している分野の一つであり、毎年、アイスランド大学との共催による「ジャパン・フェスティバル」や、日本映画の上映会、芸術関係の展示会や上演会、等々、多くの行事を開催して来ました。
先日の天皇誕生日祝賀レセプションでも紹介させて頂きましたが、2018年には、アイスランド側の強いイニシアティブによる大型交流行事が2件ありましたので、この稿でも紹介させて頂きたいと思います。
1件目は、当国随一と言われる著名シェフ、フレップナ・サイトラン氏の訪日です。同氏は、テレビ局のスタッフと共に、2月に約3週間をかけて、東京・京都・大阪・沖縄を訪問されました。日本文化、特に日本料理について学ぶ為です。同氏は訪日によって得られたインスピレーションや知識を基に、帰国後、「日本の味」と題する1本35分のテレビ番組を合計9本制作されました。
この番組によって、日本料理には寿司以外にも広範なレパートリーがあることや、和食がユネスコの無形文化遺産リストに登録された理由等について、アイスランドの方々に理解を深めて頂けると思いますので、大変嬉しく思っています。
2件目は、11月にアイスランド交響楽団が訪日し、約3週間をかけて11都市で12公演を行ったことです。世界的指揮者のアシュケナージさんとピアニストの辻井伸行さんとご一緒され、かなりタイトなスケジュールではありましたが、幸い事故一つ無く全て順調に進み、日本の聴衆からも高い評価を受けました。
同時に、楽団メンバーの方々も、ほぼ18年振りの長期海外公演を日本で実現出来たことを大変喜んでくれている由で、先日、楽団の役員でもあるアルナ・クリスティン団長に日本公演の感想を伺ったところ、次の様な回答を頂きましたので、そのままご披露させて頂きます。
「私たちの公演スケジュールは少しタイトではありましたが、全てが信じられないほど順調に運びました。日本では全てが順序立てられ、それに従って物事がきちんと進んで行ったからです。
日本の聴衆、そして日本でお会いした全ての人々から敬意と、温かいおもてなしの気持ちをもって迎えて頂きました。
私たちは日本で経験した全てのことに魅了されました。美しいコンサート・ホール、清潔で設備の整ったホテル、快適な新幹線での移動、美味しい日本料理、そして驚くほど美しい都市や景色。
本当に全てが夢の様な公演でした。この素晴らしい経験を出来るだけ多くのアイスランド人に伝えて行きたいと思っています」
今回の交響楽団の訪日は、間違いなく両国の文化交流のレベルをさらに一段高めるきっかけになるものだと確信しています。