火山噴火について(2024年3月19日 16時00分更新)

令和6年3月19日

 2024年3月16日20時過ぎにアイスランド南西部の街(Grindavik)近郊のストゥラ=スコゥフェットゥル山(Mt. Stora-Skogfell)とハガフェットゥル山(Mt. Hagafell)の間の地帯で、一時沈静化していた火山噴火が再び始まりました。噴火の規模は過去3回と比べて最大とされています。

 現時点(3月19日午後4時)においては噴火活動は小康状態にありますが、溶岩の流出は継続しているうえ、火山性ガス(硫黄)の発生も観測されていますので、アイスランド政府等の発表を注視し、何らかの指示がある場合にはこれに従って行動してください。


 海外に滞在する方は、短期の場合には「たびレジ」を、6か月以上の長期の場合には「在留届」を提出するよう徹底してください。

(1)たびレジ
 たびレジに登録することで当大使館が収集した情報を日本語で受け取ることができます。アイスランドへの訪問予定のある方は、早い段階からたびレジにご登録ください。
 ※たびレジ:https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html
 
(2)在留届
 6か月以上海外に滞在予定の方は、旅券法により在留届の提出が義務付けられています。在留届が提出されていない場合、当大使館は当該邦人の存在を認知できません。緊急事態発生時等において、たとえ日本政府の支援を受ける意思が無い場合であっても、当大使館はアイスランドに滞在する全ての日本国民に対して等しく安否確認作業をはじめとする邦人援護業務を行う責任があります。在留届が未提出の場合、邦人検索に多大な負担と援護の遅れをもたらし、結果としてアイスランドに滞在する全ての日本国民に対しての不利益に繋がりますので、未提出の方は必ず提出してください。また届出内容に変更がある方は変更届を必ず提出してください。
 ※在留届:https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html
 
(3)過去の配信
 たびレジ、在留届を提出することで受けられる安全情報について、過去の配信はこちら。
 ※過去の配信:https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMail.html?countryCd=035

1.火山の噴火地点・規模 

 現時点における亀裂と溶岩の広がりをまとめたアイスランド気象庁作成の図を付して参考までに掲載いたします。また同時に周辺地域のハザードマップも公開されていますので併せてご確認ください。

2.現在発令されている警戒情報・宣言等  

アイスランド国民保護・危機管理局は、今回の火山噴火を受けて周辺地域の警戒レベルを再度緊急フェーズに引き上げました。

https://www.almannavarnir.is/frettir/neydarstig-almannavarna-vegna-eldgos-milli-hagafells-og-stora-skogfells/

 
また、
ブルーラグーンを含むグリンダビーク周辺地域への立ち入りは規制されています。

https://www.almannavarnir.is/frettir/tilkynning-fra-logreglustjoranum-a-sudurnesjum-19-mars/

 
※アイスランドにおいては、自然災害等における警戒レベルが以下の3段階に分けられています。
(1)Uncertainty Phase(不確定フェーズ)
 生命、財産、地域社会や環境に対する脅威が認知された段階。アイスランド当局は関係各所との協議等、様々な調整を開始する。状況の監視、評価、調査が強化され、事象に対する脅威度評価が定期的に実施される。
 
(2)Alert Phase(警戒フェーズ)
 脅威度評価によって脅威の増加が示され、対象地域住民の安全確保のために早急な対策が求められる段階。対象地域の救急・警察・消防等の体制を強化し、規制、閉鎖、避難などの予防的措置を講じる。このレベルは国民に対する警告として位置付けられる。
 
(3)Emergency / Distress Phase(緊急フェーズ)
 生命、財産、地域社会や環境に対して脅威を及ぼす可能性が差し迫っている段階あるいは既に何らかの影響が発生している段階。死傷者やあらゆる損害、損失を防ぐために直ちに対策が講じられる。対象地域内に滞在している者に対して、必要に応じて携帯電話を通して政府から緊急アラートが送信される。国民は何らかの緊急事態を察知した場合、ためらわずに112に通報することが求められる。緊急事態宣言に相当。
 

3.アイスランド政府等による支援

3か所に開設されていた避難所は、現在以下の1か所のみの運営となっています。避難所の他、アイスランド赤十字社が住宅提供者と入居希望者のマッチング事業を行っています。避難所利用にあたって登録等は不要ですが、赤十字社が行うマッチング利用については申し込みが必要です。希望者は以下のサイトから申し込みを行ってください。なお、原則としてグリンダビーク市からの避難を余儀なくされた方が対象となります。
 ア 避難所
 Kórinn避難所:Vallakór 12-14, 203 Kópavogur
 
 イ 住宅マッチング申し込み
 アイスランド赤十字社HP:https://www.raudikrossinn.is/english 
 
 避難所などへ避難した方は、当大使館まで必ずご連絡ください。
【在アイスランド日本国大使館 領事班】
  電話番号:510-8600(代表) / 510-8612(領事班直通) / 864-3255(時間外緊急)
  メール :iceland-consul@rk.mofa.go.jp

4.アイスランド観光について 

(1)ケプラビーク国際空港
 現時点では航空機の運航に大きな支障はでていないものの、暖房設備が通常通り使用できないことから、空港施設内であっても気温低下が起きうる旨が警告されています。
 今後、状況によっては空港閉鎖や航空便の欠航などがあり得ますので、空港ホームページや利用予定の航空会社に問い合わせるなどして最新の情報を入手するようにしてください。
 ※ケプラビーク国際空港HP:https://www.isavia.is/en/keflavik-airport 
 
(2)ブルーラグーン
  現時点(3月19日)では営業を休止している模様です。今後、営業を再開した場合でも、急遽避難を指示される場合もあります。詳細については、ブルーラグーンのホームページをご確認ください。
  ※ブルーラグーン:https://www.bluelagoon.com/
 
(3)首都レイキャビクへの影響
  レイキャビクは、噴火地点から約50kmの距離があり、現状噴火による直接の被害は確認されていません。ただし、火山性ガス(硫黄)が発生しており、ガス濃度や気象条件(風向きや風の強さ)によってはレイキャビク方面まで到達し、場合によっては健康被害が出る可能性も指摘されていますので、最新の往訪の入手につとめて下さい。

https://en.vedur.is/volcanoes/fagradalsfjall-eruption/volcanic-gases/#type=Isl24klst

 
(4)その他地域への影響
  現状ブルーラグーンへの観光は不可ですが、その他日本人が多く訪れる有名な以下のスポットなどは噴火の影響を受けない見込みです。しかしながら訪問にあたってはご自身の責任において必ず最新情報をご確認ください。また併せて航空便の運航状況もご確認ください。
 
【現状、直接的影響は受けないとみられるスポット】
 ●首都レイキャビク近郊
 ●グリームルの滝
 ●ゴールデンサークル近辺(シンクヴェトリル国立公園、ゲイシール(ストロックル)間欠泉、グトルフォスの滝)
 ●ヴァトナヨークトル国立公園
 ●レイニスフィヤラ(ブラックサンドビーチ)
 ●ダイヤモンドビーチ
 ●スコーガフォスの滝
 ●キルキュフェットル山  など
 

(5)火山見学
 立ち入りが制限されていない場所において火山見学ツアーが催行されていますが、状況が急に変化し短時間のうちに危険な状況となる可能性もありますので、参加に当たってはツアーに関する情報をご自身でよく確認するとともに、参加する場合は家族や知人に参加する旨と連絡先を伝え、万一の場合に備えるようにして下さい。