大使室より(「アザラシ女の伝説」)
令和6年7月30日
アイスランドには、いまだに妖精やトロルたちが存在する、と広く信じられており、その手の民話、伝承が数多くあります。
先日、週末を利用して、車でアイスランド南部の名勝地を訪ねました。
見事な柱状節理と黒い砂の浜辺で有名な観光地、レイニスフィアラにも行きましたが、そこに、毛皮を奪われて海に帰れなくなったアザラシ女の伝説についての掲示を見つけました。
いわく、アザラシたちが年に1度、この地の洞穴に集まり、その毛皮を脱いで本来の人間の女たちの姿に戻り、一夜を踊り明かして過ごすのだ、と。
ある年、その場に偶然居合わせた漁師が、脱ぎ捨てられた毛皮の一つを拾い上げて家に持ち帰ってしまいます。毛皮を失ったアザラシ女は海に戻れず、やがてその漁師と結婚して7人の子供をもうけますが、ある日、とうとう隠されていた毛皮をみつけたその女は、その毛皮を再び身にまとい、海に帰ってしまった、というのです。
実際、アザラシがこの浜辺に来ることは珍しくないようです。
私自身はまだアザラシにお目にかかったことはありませんが、この地を訪れる際には、是非、このアザラシ女のお話を思い出して、アザラシが波間に顔をのぞかせていないか、確かめていただければ幸いです。
(注)ちなみに、同様の伝説はアイスランドの「隣国」であるフェロー諸島にもあり、そこにはアザラシ女の銅像も建てられています。
先日、週末を利用して、車でアイスランド南部の名勝地を訪ねました。
見事な柱状節理と黒い砂の浜辺で有名な観光地、レイニスフィアラにも行きましたが、そこに、毛皮を奪われて海に帰れなくなったアザラシ女の伝説についての掲示を見つけました。
いわく、アザラシたちが年に1度、この地の洞穴に集まり、その毛皮を脱いで本来の人間の女たちの姿に戻り、一夜を踊り明かして過ごすのだ、と。
ある年、その場に偶然居合わせた漁師が、脱ぎ捨てられた毛皮の一つを拾い上げて家に持ち帰ってしまいます。毛皮を失ったアザラシ女は海に戻れず、やがてその漁師と結婚して7人の子供をもうけますが、ある日、とうとう隠されていた毛皮をみつけたその女は、その毛皮を再び身にまとい、海に帰ってしまった、というのです。
実際、アザラシがこの浜辺に来ることは珍しくないようです。
私自身はまだアザラシにお目にかかったことはありませんが、この地を訪れる際には、是非、このアザラシ女のお話を思い出して、アザラシが波間に顔をのぞかせていないか、確かめていただければ幸いです。
(注)ちなみに、同様の伝説はアイスランドの「隣国」であるフェロー諸島にもあり、そこにはアザラシ女の銅像も建てられています。