大使室より

平成29年3月15日

地球規模の二国間関係!



当地に赴任直後に週末を利用してシンクヴェトリル国立公園を訪問しました。大地の裂け目が見られ、歴史的にも世界初の民主議会が開催された場所として有名な観光地ですが、特に自然が織りなす驚異的な風景に圧倒されました。

初対面のアイスランドの方とお話しする際に、よく「地理的には日本とアイスランドは非常に離れているが、数多くの共通項があります」と切り出します。島国であること、火山・温泉が多いこと、云々と続く訳ですが、何故両国に火山や温泉が多いかというと、両国共に地球の表面を覆う「プレート」と呼ばれる板の様な岩の層の境界に位置しているからです。

アイスランドは正にプレートが生まれる場所にあり、日本は逆にプレートが沈み込む場所に位置しています。アイスランドで新たなプレートの誕生を身近に感じさせてくれる場所の一つが冒頭の国立公園であり、一つが西に動く北米プレートとなり、もう一つが東に動くユーラシアプレートとなる。そして、年に数センチずつ離れて行き、何千万年、何億年という途方もない時間をかけてそれぞれ地球を半周し、現在の日本付近で再会すると言う、壮大なロマンを感じさせる地球の営みです。

日本とアイスランド、遠く離れた二国ながら、地球規模では非常に深い関係が運命付けられている、と言うのは言い過ぎでしょうか?