レイキャネス半島での火山噴火について(2026年5月1日更新)
アイスランド南西部のレイキャネス半島では、2021年以降断続的に噴火が発生しています。直近の噴火は2026年7月16日に発生し、同年8月5日に収束しましたが、その後も周辺地域では引き続きマグマの流入やこれに伴う地殻変動や地震活動が継続して観測されており、今後も長期的に火山活動が継続する可能性も指摘されていますので、注意が必要です。
1.最新の火山活動の常用(2026年5月1日更新)
2026年4月28日に発表されたアイスランド気象局の情報によると、レイキャネス半島南部のグリンダヴィク(Grindavík)周辺のスヴァルツエンギ(Svartsengi)地域では、前回の噴火からこれまでに2,500万立方メートル以上のマグマの蓄積が観測されています。マグマの流入は現在も続いており、周辺では直近1ヶ月の間に2cmの地盤隆起が観測された地域もあります。
こうした状況を踏まえ、気象局では現在の状況が続けば再度の噴火となる可能性が高く、またその場合は、前回(2025年7月)の噴火の際と同様に噴火直前まで明確な兆候が観測されず、突発的な噴火となる可能性が高いと予測しています。警報から20分から4時間という極めて短い間に噴火する可能性も指摘されていますので、噴火地域を訪問される場合はこうした状況を念頭に注意を怠らず最新情報の入手に努めてください。
アイスランド気象局ホームページ:

2.現在発令されている警戒情報・宣言等(2026年5月1日現在)
アイスランド国民保護・危機管理局(Almannavarnir Rikislogreglustjori)が出している現在(2026年5月1日時点)の安全情報は「注意レベル(Uncertain Level)」です(2025年8月に、噴火の収束とともに引き下げられ、それ以降は変更されていません)。
アイスランド国民保護・危機管理局ホームページ:
アイスランドの安全情報
アイスランドにおいては、自然災害等における安全情報は以下の3段階に分けられています。
- Uncertainty Level(注意レベル)
生命、財産、地域社会や環境に対して影響を及ぼす可能性のある事象が認知された段階。事象がまだ初期段階であるなどの理由より確定的な脅威度評価はできないが、状況の監視や調査が強化されるとともに、関係各所との協議等、様々な調整も開始される。
- Alert/Danger Level(警戒レベル)
脅威度評価によって脅威の増加が示され、対象地域住民の安全確保のために早急な対策が求められる段階。対象地域の救急・警察・消防等の体制を強化し、規制、閉鎖、避難などの予防的措置を講じる。このレベルは国民に対する警告として位置付けられる。
- Emergency / Distress Level(緊急レベル)
生命、財産、地域社会や環境に対して脅威を及ぼす可能性が差し迫っている段階あるいは既に何らかの影響が発生している段階。死傷者やあらゆる損害、損失を防ぐために直ちに対策が講じられる。対象地域内に滞在している者に対して、必要に応じて携帯電話を通して政府から緊急アラートが送信される。国民は何らかの緊急事態を察知した場合、ためらわずに112に通報することが求められる。緊急事態宣言に相当。
3.観光・渡航への影響について
今現在火山活動が活発化しているレイキャネス半島には、アイスランドの玄関口であるケプラヴィーク空港やブルーラグーンなどの観光施設が点在しています。また、レイキャヴィク市内とケプラヴィーク空港を結ぶ幹線道路も噴火地点付近を通過しており、噴火が発生すると、火山性地震、溶岩流出、火山性ガス(硫黄)の放出など、周辺地域の安全に甚大な影響が出ることが懸念されます(実際、ブルーラグーンは過去の全ての噴火において緊急避難措置が発動され、施設にも直接的な被害が出ています)。
上記の通り、短期間で急速に噴火に至るなど状況が急変する可能性もありますので、ご訪問にあたってはご自身の責任において必ず最新情報をご確認ください。また併せて航空便の運航状況もご確認ください。
- レイキャビク
レイキャビク及び近郊においてこれまでの一連の噴火による直接的な被害は発生していません。ただし、噴火の規模や気候条件によっては硫黄成分を含む火山性ガスが到達し、健康被害が出る可能性が指摘されています(実際にこれまでに何度か当局から警報が出されたことがあります)。
アイスランド気象局の火山性ガスに関するページ:
https://en.vedur.is/volcanoes/fagradalsfjall-eruption/volcanic-gases/#type=Isl24klst
- 交通機関
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ケプラヴィーク国際空港(KEF)
同空港を発着する航空便は通常通りの運航となっています。 ケプラヴィーク空港から噴火地域までは約15kmほどしかありません。噴火の規模や気候条件によっては空港閉鎖や航空便の欠航などがあり得ますので、空港ホームページや利用予定の航空会社より最新の情報を入手するようにして下さい。
ケプラヴィーク国際空港:
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周辺の道路
噴火の際は周辺地域の道路は予告なく閉鎖されます。封鎖された道路には興味本位で立ち入らないようにしてください。また、緊急車両等の通行の妨げになるため、認められた場所以外に停車することも控えてください。
アイスラン道路管理委員会が運営するリアルタイムの道路通行情報:
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- 噴火地域周辺の各施設
ブルーラグーンは噴火地域から数kmしか離れておらず、2024年11月の噴火時には施設の駐車場を溶岩が覆い長期にわたり営業ができなくなるなど、噴火の影響を最も受けやすい場所です。今後営業が再開されたとしても状況によっては急に営業を休止する場合もありますので、訪問の是非は慎重に判断して下さい。
また、立ち入りが制限されていない場所において火山見学ツアーが催行されていますが、状況が急に変化し短時間のうちに危険な状況となる可能性もありますので、参加に当たってはツアーに関する情報をご自身でよく確認するとともに、参加する場合は家族や知人に工程や連絡先を共有するなど、万一の場合に備えて下さい。
4.アイスランド訪問の心得
噴火発生時には、火山性地震、溶岩の流出、火山性ガス(硫黄)の放出などが起こり、市民生活や交通機関への影響のほか、観光施設を含む各施設の閉鎖など多方面への影響が懸念されます。噴火の状況については当局が常時モニタリングしていますが、噴火のタイミングを正確に予測することは困難で、今回の一連の噴火においても噴火直前まで警報が発令されなかった事例が複数あります。また、これまでとは違う場所で突如噴火が始まる危険性も指摘されています。
島国であるアイスランドでは航空便が島外とのアクセスの主要な手段となっていますが、これはつまり航空便に影響が出た場合、島外に出ることが極めて困難になることを意味しており、特に火山の影響により空港が閉鎖されることとなった場合には、長期に亘って島内にとどまることを強いられる可能性があります。
現在のところフライトに影響が出るような状況にはありませんが、これからアイスランドに来られる予定の方におかれましては、空港近くで火山活動が活発化していること、及びフライトに影響が出た場合は様々な困難が生じ得ることも念頭に入れて、万一のことにも備えつつ訪問計画を立てるようにして下さい。
海外に滞在する方は、短期の場合には「たびレジ」を、6か月以上の長期の場合には「在留届」を提出するよう徹底してください。
- たびレジ
- 在留届
- 過去の配信
たびレジに登録することで当大使館が収集した情報を日本語で受け取ることができます。アイスランドへの訪問予定のある方は、早い段階からたびレジにご登録ください。
6か月以上海外に滞在予定の方は、旅券法により在留届の提出が義務付けられています。在留届が提出されていない場合、当大使館は当該邦人の存在を認知できません。緊急事態発生時等において、たとえ日本政府の支援を受ける意思が無い場合であっても、当大使館はアイスランドに滞在する全ての日本国民に対して等しく安否確認作業をはじめとする邦人援護業務を行う責任があります。在留届が未提出の場合、邦人検索に多大な負担と援護の遅れをもたらし、結果としてアイスランドに滞在する全ての日本国民に対しての不利益に繋がりますので、未提出の方は必ず提出してください。また届出内容に変更がある方は変更届を必ず提出してください。
たびレジ、在留届を提出することで受けられる安全情報について、過去の配信はこちら。